"愛ってね…"
愛ってね、ハセヲ。僕は本当の愛の意味なんてわからないんだ。だけど僕の君に対する想いは真実で絶対で、きっと人はそれを"愛"という言葉で呼ぶんじゃないかな。ふふふ、何が言いたいのか、って顔をしているね。要約すると僕と君は愛し合っているということなんだよ……。
え?自意識過剰?
…違うよハセヲ、これは君に愛されているという自信があるからなんだよ。
「ああ!待って、待ってよハセヲ…!」
ハセヲが僕に背を向けて歩きだす。
照れ隠しのためだとは分かっているけど、君が遠ざかって行くのは胸が痛い。
僕は急いでハセヲを追いかけた。そして手を伸ばして後ろからハセヲを腕を掴む。
ハセヲを顔は真っ赤に染まっていた。口角がひくひく動いていて、眉間にはシワが寄せられている。
(そんなにも僕に愛されていることが嬉しいなんて…)
「ハセヲ…何て可愛い人なんだ」
その薄ピンクの唇に、ソッと僕は自分の指を重ねた。柔らかくて温かい。そのまま唇を重ねようと顔を近づけると、不意に僕の頬に痛みと、辺りには乾いた音が響いた。
「ハセヲ…?」